定款作成
【会計ソフトfreee(フリー)】
を活用して手続き
登記後は会計ソフトを使うことが必須と言って良く、それにはクラウドサービスが安くて簡単で便利です。
【会計ソフトfreee(フリー)】に会社設立のための機能があり、年間契約すると電子定款の作成と認証代行における行政書士の費用が無料になります。※年間契約しなかった場合は手数料5,000円
会社の基本事項の決定
定款に記載する会社の基本事項を決定します。今回のケースに沿って、日本非居住者1人を発起人として資本金100万円(1万円×100株)の会社の場合を記載します(発起人が複数の場合、手続きが変わります)。
- 商号:会社の名称。
- 会社の住所(本店所在地):会社を登記する住所。筆者の会社がある住所に間貸しする形にしました。そういったツテがない場合は、事務所を借りるかレンタルオフィス等を活用する必要があります。
- 発起人:上記の日本非居住者1名
- 事業内容(目的):最も大事。設立後に行う可能性がある者は可能な限り書きます。「定款 目的」で検索すると参考になるサイトがたくさん出てきます
- 資本金:100万円(資本準備金0円)
- 1株あたり価格:1万円×100株
- 発行可能株数:10,000株。設立後に増資等行う場合に発行できる上限を設定します。5,000株とかでもOK
- 株式の譲渡:代表取締役の承認が必要
- 取締役会:設置しない
- 決算期:決算月を決める。同社の場合は10月1日~翌年9月30日
- 公告の方法:freee電子公告or電子公告
freeeで発起人の海外住所が入力できないことへの対応
都道府県の選択が必須なので、海外住所の入力ができません。適当もしくは会社所在地あたりを入力して、行政書士とやり取りが始まった時にメールで伝えれば書き換えてくれます。都道府県だけ選んで住所欄に海外住所を書いて、その旨をメールで伝えても良いと思います。
日本語での登記しか認められていないため、カタカナで書く必要があります。
定款認証
在留証明書・サイン証明書の取得
登記には身分証明書・印鑑証明書が必要ですが、日本非居住者は住民票および印鑑証明書が無いので、代わりに居住国の大使館・領事館で在留証明書とサイン証明書を発行してもらいます。
在外公館リスト
署名証明について
- 証明書を取得(2通ずつ)
- スキャンor撮影して行政書士にメール送信
- 定款認証および登記申請に代理人を立てる場合は、原本を郵送
定款作成・認証に当たっての行政書士とのメールでのやり取り
- 定款の内容を決定
- 発起人の在留証明書(スキャンデータ)をメール送付
- 発起人のサイン証明書(スキャンデータ)をメール送付
- 完成した定款・作成代理の委任状をメールで受領
公証役場の予約
- 認証済みの定款の受け取りを済ませるため、該当の公証役場に予約電話
- 予約完了後、その日時を行政書士にメールで伝達
定款認証の手続き
公証人による内容確認、およびオンライン申請の手続きは行政書士の方がやってくれます。
認証済み定款の受取前の準備
認証済み定款の受取に必要な書類
- 定款:1通
- 発起人の在留証明書:1通
- 発起人のサイン証明書:1通
- 作成代理の委任状:1通(要発起人のサイン)
- 空のCD-R:1枚
- 約52,000円:定款認証手数料+定款謄本代
発起人の代理人が出向く場合は以下を追加
- 代理人の身分証明書(運転免許証):1通
- 代理人の認印
- 認証代理の委任状:1通(要発起人のサイン)
「運転免許証+認印」の組合せは「住民基本台帳カード(顔写真付き)+認印」「印鑑登録証明書(3か月以内)+実印」の組合せでも可能です。
作成委任状・定款の製本
- 行政書士から送られてきた作成委任状・定款を印刷する(A4片面印刷でOK)
- 作成委任状(発起人サイン済み)を表紙にするして重ね、ホチキス止めする
- 委任状と定款に発起人がサインをする
押印・割印・捨印の欄に印鑑の代わりにサインを書きます。結構面倒です。
・押印:委任状下部と定款の最後
・割印:委任状含めた全ページの間
・押印:委任状含めた全ページの上部
CD-Rの購入
空のCD-Rを1枚購入しておきます。何十枚入りの安いのがありますが、たくさんあっても使いみちが無いし、ケースもあった方が良いのでこういうので十分だと思います。
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SONY(ソニー)データ用CD-R:4枚1パック×2パック=8枚。薄型ケース入り 価格:599円 |
出資金の払込
生活資金と区分けするため、できればほとんど利用していない銀行口座(無ければ新設、ネット銀行可)に資本金を振込み、その入金記録が記された通帳のコピー(ネットバンキングの入出金記録の印刷可)を取る
公証役場の
公証人による内容確認・オンライン申請
行政書士さんがやってくれます。希望日時をメールで伝えれば良いです。登記申請も同じ日に済ませたい場合は、早めの時間帯のほうが良いです。
法人登記申請前準備
会社印鑑の購入
登記申請書類を作成する際に必要なので、代表印・銀行員・角印のセットを前もって注文しておきます。
領収書を取っておいて、登記後に経費計上します。ネットで注文できます。
ドメインの取得
co.jpドメインは登記後でないと取得できませんが、.jpなどは先に取得できます。
登記時に「電子公告を行うためのURL」を記載する必要があるので、取得しておいた方が良いです。
「会計freee」の契約をする場合は、を「feeee電子公告」を選択することも出来ます。
認証済み定款の受取
登記の準備も先に済ませておく
認証済み定款を受け取ったら登記申請を続けて行います。各種申請のために一時帰国が必要だったり、代理人を立てたとしても各種書類に本人のサインが必要なので、準備は可能な限り先に済ませておいた方が良いです。
登記申請の準備はこちら。
公証役場に行く際の持ち物
- 作成委任状+定款定款を製本したもの(サイン済み):1通
- 発起人の在留証明書:1通
- 発起人のサイン証明書:1通
- 空のCD-R:1枚
- 約52,000円:定款認証手数料+定款謄本代
発起人の代理人が出向く場合は以下を追加
- 代理人の身分証明書(運転免許証):1通
- 代理人の認印
- 認証代理の委任状:1通(要発起人のサイン)
認証済み定款の受取
公証役場での指示に従えば大丈夫です。定款をプリントアウトしたものを2通受取ります。
定款を受け取ったら、登記申請に進みます。
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